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月が綺麗ですね


こんばんは。

獣医師の橋本です。


9月に入り、お月見バーガーの季節になりました。

たまご好き、芋好きの私にとってこの季節の期間限定メニューはどれも魅力的で、お腹を鳴らす毎日です。


スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋・・・。

私は見ての通り専ら「食欲の秋」派なのですが、

今回はせっかくなので、芸術部門より「月」についてのお話です。



秋の月が綺麗、と言われる所以は

・空気が比較的乾いており、月がくっきり見えること。

・秋の月は程よい高さに登ること。(夏は低いが冬は高い)


ちなみに今年の「中秋の名月」は9/21だそうです。

晴れることを祈りながら、夜空を見上げてみましょう。




 

さてさて、皆さん、


「月が綺麗ですね」


この言葉の意味はご存知でしょうか?



そうなのです。


「I love you」

ですよね。



「月が綺麗ですね」が“愛の告白”と捉えられるようになった由来は、夏目漱石です。


あくまで逸話ですが、夏目漱石が英語教師をしていた時代に

「I LOVE YOU」を教え子達に訳させたところ、

教え子達は「ワレ、キミヲアイス」だとか「ソナタヲイトシクオモウ」と訳したとされています。


まぁ合ってますよね。


しかしそんな教え子達の訳を見た夏目漱石、

「日本人はそんな直球では愛を伝えることはしないだろう、月が綺麗ですね、とでも訳しておきなさい」と言ったらしく、これが発端とされているようです。


さすが。文学的な男性という感じですね。



では

夏目漱石が生んだ愛の言葉「月が綺麗ですね」


もし言われたら皆さんはどう返しますか?

そもそもどう返すのが正解なのか?


最近、ふとこんな話題になることがありました。


令和の時代にこのフレーズが実際使われるのか、

そもそもお前ええ歳して告白なんてされるか!なんてことはさておき、

日本語って面白いなぁと思った機会だったので、この場で紹介させていただきます。笑



まず「月が綺麗ですね」のOKの時の定番の返し方。

それは

「死んでもいいわ」

です。


「死んでもいいわ」だなんて、かなり重い意味合いを感じてしまいますよね。

しかしこれが第一の定番となっているそうです。


うーん。でもなぁ。あまりにも重いぞ……

現代風に言うとこれはあまりにメンヘラっぽいぞ……。


そう思い他も調べてみました。すると、安心してください。

他の言い回しもありました。


<「月が綺麗ですね」のOKの時の返し方、他>


②「今ならきっと手が届くでしょう」

……「今ならあなたと付き合う気でいます」という意味をストレートに伝えることができそうですね。モテる女性だからこそできる言い方にも思えます。

③「私にとって月はずっと綺麗でしたよ」

……「私もずっとあなたのことが好きだった」と素直かつ、捻りにきいた言い回しで昔からの想いを伝えることで、相手をドキッとさせるんだとか。

④「あなたと一緒に見るからでしょう」

……「この愛はあなたあってのもの。」といったニュアンス。まぁなんてロマンチック。

⑤「綺麗な月を見れて嬉しいです」

……「あなたの気持ちが嬉しい」という意味。ふむふむ。

⑥「ずっと一緒に月を見てくれますか?」

……「月が綺麗ですね」という、捻りを加えた告白に対して、更に捻りを加えた返し方。この返事の奥深くには「ずっとあなたの気持ちを信じてもいいのですか?」という、淡い女心も秘められているのだとか。



おおお。

これなら「死んでもいいわ」よりマイルドですし、なんだか素敵な言い回しな気もしてきました。

個人的なMVPは③と⑥ですかね。笑



ちなみに逆も調べてみました

告白を断りたい場合です。


「月が綺麗ですね」に対しNGの時の定番の返し方は、まさに「死んでもいいわ」の逆。


「私はまだ死にたくありません」

だそうです。


またまた死ぬなんて大げさな…

そんな場合はこちらです。笑



<「月が綺麗ですね」のNGの時の返し方、他>


②「私には月が見えません」

  ……「あなたのことなんて全く意識してなかったわ」


③「星の方が綺麗ですよ」

  ……「え?!あ、そういえば隣のクラスの○○ちゃんがアンタのこと好き言うてたで?!」


④「私の夜空は真っ暗です」

  ……「脈ナシやわ~。ナシ寄りのナシ!ごめんやで~」


⑤「私は太陽の方が好きです」

  ……「ごめんね。私○○君の方が好きなんだ。」


⑥「手が届かないものですから」

  ……「手に入らないからこそ綺麗なのよ、ふふ。さようなら。」



雑で偏見混じりの翻訳付きでご紹介させていただきました。


断る方はなんだかどれもグサッときそうな言い回しですね。笑

⑥が大人な女性っぽいのでMVPは⑥にしときましょう。




とまぁ、お恥ずかしながら知らない表現ばかりでとても勉強になりました。

知ったところでこれを使う機会なんぞあるのでしょうか。いやないでしょう。


だってね、やっぱり今の時代、こんな告白する人なんて見たことないですもん。。。


そう思っていたのですが、

とある友人曰く、

「大学の先輩で『月が綺麗ですね』って女の子に告白して、見事付き合った人いるよ~。

卒業するまでずっとネタにされてたけどね。笑」

とのこと!

“月が綺麗ですねユーザー”は、絶滅したわけではなさそうです!


しかし現代では、笑い者にされてしまうリスク必須……

それくらいキザな言い方に思われてしまうのかもしれませんが、

元々は、日本人の奥ゆかしい心と日本語の表現の多様性があってこそ生まれたフレーズたち。

そう考えるとなんだか素敵ですし、大切に受け継いでいきたい文化の一つだなぁと思いました^^



ちなみにこの告白、

“月が見えてない時こそ効果的”だそうですよ。


好きな人にこの告白をお考えの方はぜひ、真っ暗な新月の夜にどうぞ!笑



以上、橋本でした。


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